訪問看護日記

 先月になります。93歳女性のAさん宅へ訪問看護に伺いました。

 Aさんは臀部に褥瘡ができたため、処置のため主治医より毎日訪問してくださいという指示のもと看護させていただきました。

 Aさんはアパートの3階に住んでおり、膝・腰の痛みがあり外出できず日中は一人で室内で過ごされております。Aさんは早くに夫を亡くされており、小さかったお子さん2人を一人で育てられたということです。訪問看護から帰る際に私に、「アパートの階段滑るから気を付けてね。車の運転気を付けてね。家につくまで、ずっと祈っていますよ。」と毎回声をかけてくださり、母親のような大きな存在でやさしく見守っていただきました。看護師としてAさんにシャワー浴など清潔援助や疼痛緩和など、されていただきたいことはいっぱいあるのに、逆に私にやさしい言葉をかけてくださります。訪問看護に携わることは、サービスを提供するだけではなく、提供する側の私にも新しい知識を学ばせていただいたり、やさしさを受けたりして、決して一方的な業務ではないことを改めて感じた出来事でもありました。

  一方、褥瘡は日に日に良くなり、ちょうど2週間で完治し訪問看護も終了となりました。これからもAさんが元気に楽しく過ごされていることを私も祈りつつ、今日も看護を頑張りたいと思います。